米国の代表的なビールといえば何といってもバドワイザーだろう。ところが、そのバドワイザーが、外国企業に買収されようとしている。同社は6月9日に、ベトナムでの販売を開始すると発表したばかりだ。ところが、その2日後にバドワイザーを醸造しているアンハイザー・ブッシュ社に対し460億ドルの買収提案がされたのである。
買収を仕掛けたのは、ベルギーに本社を置く世界第1位のビールメーカー、インベヴ社。ここ数週間、インベヴ社が買収するとの話は噂になっており、アンハイザー・ブッシュ社の株価を押し上げていた。まだ提案の1株65ドルには届かないが、それでも成立すれば両社にとってもいい話だ。目下のところ、株の4%を所持している創業者一族の間では対応に意見の対立があるとのことだが、他の大株主には提案次第で応じる動きもある。インベヴ社としても米国内の販売を拡大できるとのメリットがある。
米国内ではこの外資の買収のニュースに、アンハイザー・ブッシュ社に対して「よその国には売るな」との愛飲者の反対の声が殺到している。それにしても、この話は米国の経済的な力の凋落を象徴しているようだ。