日産のカルロス・ゴーン社長が、自動車産業を牽引する新たな挑戦を始めた。炭酸ガス、ゼロ・エミッションの電気自動車を2010年までに米市場で販売を開始するというのだ。2012年までには、大きな車の市場がある全世界での販売を拡げていく。
こうした電気自動車に主体をおいた開発を行ったのは、石油の値上がりや炭酸ガス排出基準が厳格になるということよりも、中国などの新興市場での急速な発展が環境に悪影響を及ぼす心配からという。
これまでの電気自動車は、電池の制約などがあり走行距離も限定されていることが大きなネックになってきた。同社では、日本のNECと共同で電池開発を行ってきた。「巨額の投資を行い」開発した新たなリチウム・イオン電池では、車は320キロの走行が可能になり、充電も従来のガソリン車の給油と同じ時間で70%の補充が可能となるなど、性能がかなり高まっている。こうしたことから、販売攻勢にかかる準備が整ったと判断したようだ。価格も2万5000ドル程度に収まるようだ。ゴーン社長の話では「同じモデルでは、ガソリン車より安くなる」という。
販売は、当初は自社で充電設備を持っている運送会社などが対象になるが、プロジェクト・ベター・プレイス社の協力のもと、米国内で50万箇所の充電スタンド網を設置し、2012年からは、一般のユーザーにも販売を開始する計画だ。