一般的にカナダの人々は、リベラルな思想の持主が多いことで知られている。こうした傾向が、最近、同国の宗教界に激震をもたらしている。英国からの移住者が多い同国西側では、英国教会系の教会が多く設立されている。2002年にバンクーバー近郊のニューウェストミンスター司教区が、世界で初めて同性婚を教会として認める決定を行った。これに対し保守派の主教たちは「聖書の中には同性婚を厳しく非難している部分が数か所ある」として反発。
昨年、これに追い打ちをかけるようにカナダ英国教会の最高行政機関が総会で「同性婚は教義の中核には抵触しない」との決議をしたことから、国内の保守派は脱退を決意した。ついに先月には保守派の教会で別組織を作る事態にまで発展してしまった。
今や、この分裂の動きは他国にまで波及している。今年7月には、英国のカンタベリーで年に1度の英国教会の全主教が集まっての会議が開かれる予定で、ここでこの問題を話し合うことになっているが、果たして分裂を防ぐことができるのか注目されている。