いまオランダでは、イスラムの人々との間の関係悪化を心配する人の声で持ちきりだ。イラン政府の人間はオランダとの国交関係を断絶するとまで発言しており、オランダ政府も「相当の危機的状況」として、イスラム圏に住む国民に、何か事件が起きたらすぐ政府に連絡するよう求めている。
何でこんな緊張関係になっているのかというと、発端は国会議員のヘィルト・ウィルダースが、昨年11月にコーランの邪悪さを暴く映画を作ると発言したことだ。まだ映画は作られていないが、映像を作りインターネットで流す事も検討しているという。ウィルダース議員は移民反対の政策を掲げ、これまでにも閣僚の中で二重国籍を疑われている人々に対し国への忠誠心を質問するなど、派手な活動を展開している。
オランダは2年前にも新聞紙上で教祖ムハメッドの漫画を掲載し、イスラム世界で大騒動を巻き起こした前歴があるだけに、今回はより神経質になっている。もっとも、表現の自由は同国民にとって、大事な価値であるだけに、政府も大弱りだ。