2008年1月19日号の注目記事


 University fees  (United States)
 Affording Ivy

 ハーバードやエールなど米国の名門大学では、一般の大学と比べても授業料が高い中、低所得者家庭向けの様々な施策が行われ、話題を呼んでいる。こうした動きは、他の大学にも波及するかもしれない。

 ハーバード大学の年間授業料は、4万6000ドルで、決して安くない。これに対し先月、同大学は新たな資金援助計画を発表した。エール大学もこれと軌を同じくして、今月14日に、6万ドル以下の低所得家庭向けには授業料を全額免除することを発表。また、20万ドルまでの収入しかない家庭には、授業料の額を収入の10%に抑えることにした。このため、同大学の資金援助予算は43%増やされ、84万ドルに増額することになった。双方の大学の計画では、比較的授業料が安い州立大学と同じ程度の授業料負担ですむことになるという。


 South Korea (Asia)
 The "bulldozer"

 韓国の次期大統領に選ばれた李明博氏は、着々と新政権に向けての準備を進めている。李氏が大統領に就任するのは2月25日だが、早くも政権構想を発表。「小さな政府」を目指すようだ。まず、機構改革を断行し、現在の18省から13省に減らす一方で、重要な経済政策や外交政策は、大統領の下で決定し、大統領の権限強化を図る方針だ。さらに、「政府が運営していくには、韓国経済は大きすぎ、複雑すぎる」と、国営銀行や国営企業を民営化する方針。各財閥の首脳には、国内の投資を増大するよう要請。いよいよ「ブルドーザー」が始動したようだ。


 French broadcasting  (Europe)
 No English, please

 仏のサルコジ大統領が、「将来のテレビ放送は、仏語だけに限られるべきだ」と発言し、大きな波紋を呼んでいる。この発言は、1年前に立ち上げられ、仏と英語の2カ国語でニュースを流している「フランス24」を特に意識したもの。

 同局は、もともと仏のテレビニュース局が、米国系列ばかりであることから、「フランス版CNN」を作ろうということで、設立された。世界の人々にフランス人の物の考え方を知らしめるには、アルジャジーラが行っているように、自国民の言語だけではダメで、英語でも放送する必要があるということになった。しかし、フランス人は自国語を偏愛することで有名。

 サルコジ大統領は、「フランスのヴィジョンを伝えるためには、フランス語の方を選びたい」と、あくまでも強気。もっとも、閣内に反対論もあり、まだまだ論議をよびそうだ。


 A bombing in Kabul  (Asia)
 A bubble bursts

 アフガニスタンの首都カブールで、1月14日に発生したセレナホテルでの自爆攻撃は、同国支援に来ている多くの外国人を恐怖に陥れている。アフガニスタン唯一の五ッ星ホテルあるセレナホテルには、また外人客が主体であり、自爆などのテロを防ぐため、すぐに入って来れないような障壁や、金属探知機も設置。何層にもなる扉、重装備の警備員で「完全武装」されていた。それでも、4人の攻撃チームが、爆破を繰り返してロビーやスパに乱入、8人のスタッフと客が犠牲になった。

 昨年、アフガニスタン国内では6500人の人々が殺害されたが、首都カブールは比較的安全で、外国人も市中のレストランやバーを自由に歩くことができた。攻撃はどうやらパキスタンを基地につかっているタリバンによるもののようで、「西側の人々が利用するレストランも攻撃対象にする」と、タリバンのスポークスマンが発表している。


 India's army (Asia)
 Unfit for service

 1月15日はインドの陸軍記念日だった。この日、各英字紙に、陸軍は全面広告を載せ、士官兵の募集をしたことで、話題を呼んでいる。インドは世界第2位の規模となる110万人の陸軍を擁している。このような広告をわざわざ打った背景には、10億の人口に比較して、あまりにも士官の数が不足しているといった事情がある。

 実際、1万1000人の士官が不足しているというから驚きだ。この中でも、特に下級士官が不足している。幹部候補生の教育機関でも、必要人員のようやく3分の1しか確保できていない。こうした事の裏には、最近の経済好況の影響で、企業が大卒の学生に、幹部候補生の2倍近い高級を提示しているといった事情もあるようだ。

 そこで、今年は陸軍も下級士官の給与を倍増するといった思い切った施策を考えている。しかし、民間の給与はどんどん上がっているため、根本的な解決策にはならない。エコノミスト誌は、才能のある若者を多く育てるため、もっとキチンとした学校が必要だと主張している。


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