携帯電話の進化は目覚しい。単なる通信手段から、カメラ、ビデオ、音楽配信など、様々な機能を持ち、さらに進化を続けている。これが、まだ発展途上の国々でも意外な力を発揮している。フィリピン、ケニヤ、南アフリカなどで、銀行の代用品として使われているのである。
これらの国々では、全国にわたる銀行の支店網はまだ未発達。そこで、携帯電話の代理店が、こうした役割を果たしている。代理店に預金すると、携帯でメッセージが入り、メッセージを受けた人が代理店に行き金を受け取る仕組み。この方法で、いまや労働者の賃金、タクシーや運送業者の支払いなども行われている。1番人気があるのが、長距離の旅行をする時で、出発地で預金したものを到着地で受け取る。こうすれば、多額の現金を持ち歩かないですみ、安心できるという。
しかし、こうしたシステムが十分に機能するためには、制度のありかたそのものの配慮が大事。銀行の代行をするのであるから、あまり厳しすぎても、またゆる過ぎてもいけない。その点、フィリピンは上手にシステムを構築している。携帯電話の銀行が2つ機能している同国では、あらかじめ規制をきちんと設定するのではなく、利用者の動向をみながら柔軟に規制を加減している。今後、こうした柔軟な対応がさらなる進化を呼ぶとみられている。