中国で大人が学校に押し入って、学童を殺傷する事件が相次いでいる。9月13日には、同国中央部の小さな町で、男が小学校に押し入り、バルコニーから6人の児童を下に投げ捨てる事件が発生した。
「精神異常者の犯行」と、地元の新聞は伝えているが、中国では、今年6月中旬以降だけでも、同様事件が5件も発生している。中にはナイフを持ったり、スパナを持ったりしての犯行もある。日本で言えば「異常事態」であり、政治的にも社会的にも大問題になると思われるが、中国のマスコミも政府当局も、軽い事件の扱いしかしていない。
「調和ある社会」を目指している政府当局は、精神異常者が起こした事件としかみていないが、エコノミスト誌は、中国社会に根ざした病理そのものが、こうした事件を引き起こしているのではと、指摘している。つまり、急速に発展している社会の中で、取り残されたり、疎外されている人々が、自分たちより弱い存在の学童たちに、怒りの矛先を向けているのではないかと、いうのである。
進歩のハザマで取り残された人々をどう扱うのか、課題は大きく、根は深い。