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  All change?
  Mar 29nd - Apr 4th 2008




 Business


The Economist 2008年3月29日号

日本の野球
Baseball in Japan

古い球技
The old ball game
(2008年3月27日 東京)

日本人は野球が大好きだ――だが、ますます米国大リーグを好むようになってきた

2008年の米国の野球シーズンは、3月25日に、ボストン・レッド・ソックスがオークランド・アスレチックスを6対5で下す試合で開幕した。だが、試合は(本拠地のある)マサチューセッツ州でもカリフォルニア州でもなく、日本で行われた。そして、本当の意味での勝者は、グローバルに野球ビジネスを展開している業界全体の運営団体・米大リーグ機構(MLB)だ。そうすることで、国民的スポーツとして受け入れてきた日本国内の野球を台無しにしている。

日本のテレビは、これまで国内のゲームをほとんど毎日中継してきた。また、高校野球は、まだ国民を熱狂させている。だが、最近は米国人が1番良い日本人選手を、高給で誘い出している。今やMLBではレッド・ソックスの2人の投手を含め17人が活躍している。大リーグの試合は、膨大なテレビ視聴率を上げ、国内球団の試合の視聴率を押しのけている。野球関連グッズも、大リーグ球団が日本人選手と契約すると、売り上げが跳ね上がる。日本でのMLBの収益は、昨年は1億ドルに達したが、これは今や海外でのMLBの収入の60%を占めている。日本は米国のための単なる2軍とファンクラブになる危険性があると、「野球と日本人」の著者でもある池井優慶大名誉教授は心配する。

野球は明治維新で日本が近代化された1870年代初期に、米国の宣教師によってもたらされた。国民の多くに気に入れられ、1934年にはベーブルースや他のスター選手たちによる模範試合が行われたほどだった。プロ野球球団による日本野球機構(NPB)が結成された。日本人は、武道に対するのと同じような熱心さで野球に取り組んだ。チームワークと個人の犠牲的精神を強調する日本の文化とうまくマッチした。第2次大戦後、占領軍当局は、両国の和解を促進するために野球を利用した。

最初の球団は、東京や大阪といった大都市に集中した。球団名は本拠地の名前よりもスポンサー会社の名前が冠された。その結果、NPBの12球団は、スポーツチームというより、会社の宣伝活動の一環として運営されている。北海道の日本ハム・ファイターズを例に取ると、このチームは食肉加工会社の持ち物だ。大半が赤字経営である。いくつかの球団はより小さな都市に移転した。競争が少ないことで球場を満杯にできるし、地方テレビに放映権を売ることもできるからだ。地元のファンクラブを養成しているし、人々を球場まで足を運ばせるためにホテルや旅行会社と販売促進のための契約を結んでいる。

だが業界の苦闘は続いている。NPBの期待はずれの結果は、主として運営のまずさに由来すると、日本野球について詳しいロバート・ホワイティング[訳注:ジャーナリスト。「菊とバット」などの著書もある]は指摘する。日本野球では、収益源の大半が球場の入場券の売り上げで、年に約150億ドルの収入しかもたらさない。これに対し、米国では600億ドルで、入場券の販売のほか、放映権、関連グッズ、スポンサー契約、インターネット配信などから収益を上げている。その結果、日本人選手の平均的年俸は約50万ドルなのに対し、米国では300万ドルになり、それが1番優秀な選手たちを引き付ける要因になっている。

さらに米国では、収益配分方式を採用している。それによって放映権は一括して販売され、売上高は全球団によって分配される。関連グッズ販売の収益も分配され、全球団が集中化されたマーケティングの恩恵に浴している。(とはいうものの、MLBは自治体に対し、球団の配置転換をすると脅して新球場の支払いを強要したり、記録破りのスター選手を望むあまり、野球のイメージを傷つけるようなステロイド使用に目をつぶったと、非難されている)

MLBは今、世界中の観客に大リーグ野球を見せようとし始めている。米国球団が今月初めて、中国で2回の模範試合を行った。MLB当局者は、将来性のある新市場としてインドと南アフリカに目をつけている。MLBは、海外事務所を東京、シドニー、ロンドンに置いており、昨年は北京にも事務所を開設した。池井氏は、こうした動きは日本にとっては残念なことだという。日本の球団はかつて「ワールド・シリーズ」を米国内のイベントではなく、文字通り国際的なものにしていくといったアイデアを抱いていたことがあった。彼は「それは遠い道のりだ」という。







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